人生のアドバイス系で固定観念をぶっ潰せみたいなものがあります。
広告のキャッチフレーズみたいに安心なものから
怪しげなビジネスへの勧誘の場所で使われる不安なものもあります。
スポーツや勉強など高みを目指す教育でも固定思考をするなと言われることがあります。
これらに共通することは、固定思考と言う固定思考を勧めているということです。
何か変じゃないでしょうか?
そう、固定思考って使われるところが非常に限定されるのです。
その一方で、固定思考は分かりやすいので入門者にはうれしい方法なわけです。
だから、固定思考を強要される場合は、まずは危ないと考えてください。
第一章 固定思考が有用なケースは少ないです
固定思考が有用なケースは人生では非常に少ないと考えてください。
簡単な例としてはゲームやスポーツのルールです。
何をしたら得点が入り、ミスになるのか?
将棋やチェスのコマの動かし方。ポーカーのカードの組み合わせ
全て、ルールで決められています。これに関しては、その競技を楽しみたければ納得するしかありません。
そう、固定思考を受け入れるわけです。
憧れの会社に入った場合に、その会社のルールは固定思考です。
憧れの会社で戦略上優位に立つには、たとえ理不尽であってもその戦術では負けるわけです。
算数や数学の問題の解き方を覚えるということも固定思考を受け入れると言う事です。
固定思考をするべき点はこの程度だと考えます。
第二章 オートバイ業界は予想できない
オートバイの世界シェア上位は日本の4社です。
これは事実ですが、勘違いとしてはこれを当然の結果だと思う事です。
実は戦後は日本には100社以上のオートバイメーカーがありました。
自動車メーカーから、自転車メーカーから、異業種参入、そして、今でいうベンチャーです。
オートバイと言う物で創業した会社です。
業種も、方法論も企業規模も異なる100社が日本では4社になったわけです。
さらに、その4社は全く違う生い立ちです。
ホンダはオートバイで創業、スズキは自動車メーカーから、ヤマハは異業種、川崎は企業買収です。
ちなみに世界でみても、混とんとしています。バイクチャンネルではないので詳細は語りませんが。
ハーレーとアプリリアがオートバイで創業、他は重工業や汎用機械だったりします。
ドゥカティ社は電気製品や無線機器のリーディングカンパニーであったと聞きます。
話を戻して、オートバイ業界で分かるのは、何も成功に一貫性など無いという事です。
この事例を聞けば、固定思考などほとんどの分野で使えないと考えられます。
第三章 9割の可能性も不確定と考えます
9割の可能性で何かが起こるという場合は絶対と答えますか?
失敗は1割の場合でも確実と言ったり
成功が1割の場合でも絶対に無理と言ったりするなどです。
これらの考え方が、全てに対して固定思考をするという意味です。
もし、そうであれば止めるようにしてください。
固定思考は第二章のオートバイメーカーに絶対に成功する道筋が見えると言うものです。
観察した結果、そうなったと思うしかないくらいの事です。
固定思考が許されるのは、絶対にそうなるという事柄だけと考えてください。
1+1は2と考える固定思考は許されます。
しかし、9割の人がやっているから自分も行うという考えは悪い固定思考です。
何割の人がやっているかは知らないけど、自分が考えた結果そうしたと言う方が問題ありません。
結果として9割の側を選んでいても、それは問題ないわけです。
自分が良いと思えばよいわけだし、間違えだと思えば間違っているわけです。
そう考えれば、固定思考をする機会は自動的になくなると考えます。
まとめです
第一章 固定思考が有用なケースは少ないです
- 固定思考はほとんど使えないと考えます。
- 固定思考は競技のルール程度でしか使えません。
- 戦略上有利なら固定思考をしてください。
第二章 オートバイ業界は予想できない
- オートバイ業界の歴史をググってください。
- 日本には100社以上の企業がありました。
- 生き残っているメーカーに一貫した特徴はありません。
第三章 9割の可能性も不確定と考えます
- 9割の確率でも固定思考はしない
- みんなやっているから自分は固定思考です
- 自分で善悪を考えれば固定思考は無くなります。
オートバイの歴史を少し読めば、だれもが固定思考は危ないと考えます。
現在の国産4メーカーを必然の流れだと言っている人は危ないです。
後知恵でこうなったというのは簡単です。
ただ、幸いなことに固定思考が役立つ分野は非常に少ないことです。
義務教育レベルでの算数数学は固定思考が役立ちます。
競技のルールは固定思考をする必要があります。そういうものですので。
戦略上で確実に固定思考をすれば有利な場合もあります。
そして、それ以外の不確定なことに対しては固定思考は止めれば良いわけです。
今回、オートバイの例を出したのはオートバイが好きな人ほど、現在の4社になった意味が分かると言うからです。
ただ、それは後知恵による推論もどきです。この考えこそが危ない固定思考です。
まだ、オートバイメーカーが100社以上あったことを知らないほうがマシです。
ここで重要な考え方は、過去には100社以上あったが、今は淘汰されて4社になったと言う事実だけを観察出来ることです。
自分の考えを入れずに観察をするわけです。
オートバイ以外なら、携帯電話の話をしてみます。
90年代に、日本の通信メーカーやモトローラー、エリクソン、ノキアの機種がありました。
この状態で、サムスン、アップルが携帯電話を作るかもしれないって言ったら
アホか? って突っ込まれたと思います。しかし、今ではそのアホな現実があります。
オートバイも携帯電話も未来は予測不可なのです。
私たちより企業の事を研究しているウォーレンバフェット氏も、この件に関しては見落としているとされています。
だから、ほとんどの現実は不確定であり、その不確定な事実に対しては固定思考は出来ないと考えられます。
その固定思考をしないと無駄な労力が減って、支出も減り貯金できます。