当事者意識を持つことは重要だと会社の新人研修で習います。
一社員でも経営者の考え方を持つことです。
常にコストと広い視野でのビジネスを考えることを全社員に求めさせる考えです。
これは、社員のためではないことを意識してください。
そりゃ、これって、責任は大きく、給料は小さくです。
悪い例だと、コンビニのスタッフに売れ残りに対して責任を取らせるものです。
某飲食チェーンでバイトが皿を割った場合に弁償させるという話もありました。
それらは経営者レベルで吸収される話です。別の部分で大きく勝つために一部で負けるというわけです。
これが許されるのは、負けを吸収できるだけの勝ちがあるからです。
ただ、スタッフの場合は、負けは吸収させるのに、別の勝った部分を与えられないわけです。
バイトに負けを押し付けて、おいしい部分だけ経営者が手に入れることが出来るのです。
私もそうでしたが、そういう考えで洗脳されていたからあとで軌道修正が必要になるわけです。
これは正しいとか間違っているという意味ではありません。どちらも正しいのですが
お金が貯まるという意味では、下手に当事者意識を持たないほうが良いわけです。
第一章 アルバイトから重役は宝くじです
最初に、人生の逆転劇を宝くじやギャンブルに望まないでください。
100万円を大穴に突っ込んで未来に賭けるのは無謀です。
宝くじでは良い実験があります。YouTuberのヒカキンさんが300万円の宝くじを買ってどうなるかです。
当たったら高級腕時計を買うみたいな話を知っていますが、腕時計が買えるどころか、200万円の損をしたわけです。
あの動画を見ればギャンブルに人生を賭ける馬鹿さが分かります。
では、経営者の視点を持ったアルバイトの話です。
身近でアルバイトからその会社の経営者になったというサクセスストーリーを聞いたことがありますか?
言っておきますが、テレビや週刊誌やネットニュースの話ではありません。
実際に交流関係で聞いたかです。
残念ながら、私はいません。
そう、そんなことをしても、単に会社の便利屋さんとして人生を終えるわけです。
中堅企業なら、高学歴新卒社員が上司になり、あなたはアルバイトのままです。
さらに、自分自身がキーパーソンであるというのも妄想です。
だから、止めると言われても、飲み会一回でお別れなわけです。
そして、それほどあなたと言う戦力はそれほど必要でなかったということがわかります。
もちろん、アルバイトから重役と言う話はあります。
しかし、それは宝くじで高額当選する位の低い可能性です。
第二章 当事者意識を持たない人を観察します
アルバイトから重役と言う話を信じている人は、新人研修の洗脳にはまりやすい人だと考えます。
だから、経営者の特権を与えられないのに、経営者としての職務を果たそうとするのは止めてください。
だったら、経営や隣の部署の事を知ることは悪い事なのか? それは違います。
会社の経営状態や隣の部署、自分が携わっている製品の顧客についての情報を知ることは重要です。
でも、知るだけにとどめてください。
あまり、ことわざの類を出したくないのだが、ここで役立つのは「能ある鷹は爪を隠す」です。
知識と言う爪はあるが、職務を超えた部分では爪は隠すという事です。
極端な例ですが、前職がコピー機のサービスだったとします。
その場合でも転職先のコピー機を修理してはいけません。それは職務を超えているからです。
周りから言われても、メーカーが違うから無理とか、私はこの機種の担当ではなかった、部外者が触れると保証が無効になるなどと言って逃げてください。
自尊心も捨ててください。別のスタッフが修理に成功した場合も元サービスマンとしての劣等感を持たないでください。
嫌らしいですが、ここで重要なのはその修理したスタッフを凄いと褒めることです。これで、コピー機修理と言うババはあなたの手札から消えたわけです。
この、当事者意識を持たないという考え方は、周りを観察すると分かります。
コピー機が壊れた場合に周りを見ると
隣のフロアのコピー機を使っている。総務に修理依頼をしている。後輩に対応をするように促している
そう、デキると言われる人ほど、そんな対応です。
デキる人はある事を知っています。少なくともコピー機を直したところで評価されないことをです。
仮にコピー機を直せると分かった場合は、絶対に次から声がかかります。こうなったら終わりです。
仮に、コピー機の修理に半日かかったとします。その間、同僚は営業など仕事をしています。
あなたは半日分、営業の仕事が出来なかったわけです。
そして、同僚より成績が悪いと査定を下げられます。そう、全くコピー機の修理が評価されないわけです。
さらに、その状態でコピー機の修理を断った場合は、チームワークが悪いと評価が下がります。
どうでしょうか? 自分が出来るからと当事者意識を持ってしまうことは悪い事では無いでしょうか?
第三章 当事者意識は自分のために
会社のコピー機が良く故障する。社内システムのExcelが使いにくい。
それらはあなたが解決しないでください。仮にそうするように言われたとしても、社内で評価されないようであれば出来ないと断ってください。
万が一、会社が大きくなり情報部門や自動車修理部門などが出来たら、その当事者として力を発揮してください。
間違っても、営業成績で評価される立場であれば、その分野に手を出してはいけません。
当事者意識を発揮する唯一の時は、自分が確実に評価される時です。
それ以外は当事者意識を無くしてください。
私の好きな言葉として、好きをやらずに、大好きと必要に注力があります。
その好きを封印すると無駄な場所で当事者意識を出さなくて済みます。
機械いじりが好きなら、壊れたコピー機を目の前にしたら修理したくなります
でも、それは好きなことです。きつい言い方だと、単にあなたが好きなことです。
かといって、休みの日に趣味で壊れたコピー機を修理するほど大好きでは無いと思います。
であれば、やめてください。
そして、当事者意識を発揮するのは、必要と大好きなことだけにしてください。
そうすれば、自然と現在任されている範囲でのみ当事者意識が発揮されます。
そして、会社からも努力しただけ評価が返ってきます。
まとめです
当事者意識を無駄な部分に発揮させてしまう一番の原因は会社の新人教育です。
一社員でも経営者の視点を持つべきと言うことです。
確かに会社としてはうれしいです。低賃金で経営者並みの配慮をしてくれるわけですから。
ただ、周りを見てみて下さい。出来るという人ほど知らないということが多いと思います。
色々なことを聞いても、知らないというわけです。
でも、それをアホとかナイーブとか思ってはいけません。
実はできる人がナイーブに見えるのは、爪を隠しているからです。
当然、機械の知識があればコピー機やパソコンは修理できます。
しかし、それを修理したところで何も利点が無いことを分かっているわけです。
だから、知らないというわけです。
逆に少し知っているからと修理をしてしまう人ほど、バカでナイーブであると考えます。
デキる人は謙虚と言う考えも間違えと考えてください。
デキる人は謙虚などではありません。ゲームでいえばジョーカーのようないらないカードをプレイしていないだけです。
こう考えると謙虚という言葉が怖くなったと思います。そう、周りの謙虚を恐れてください。
野球のようなゲームは見逃す回数が決まっています。不得意だからと逃げていたら三振アウトです。
しかし、世の中の勝負は見逃す回数は決まっていません。
それどころか、ほとんどの事に手を出さずに見逃す能力こそが評価されます。
ここで重要なのは、積極的に当事者意識を持たないという事です。
そして、ここは必要だと思う時だけ当事者意識を強く持ってください。