皆さん、要約されたものは好きですか?
当然だと言われそうです。
難しい映画や本など直接は理解できませんが
要約された情報なら簡単に理解できます。
でも、よく考えてみて下さい。
本当に要約された情報で十分なら、元の本や映画の大部分は無駄なのでしょうか?
そんな訳はありません。映画も本も製作者が必要最低限の内容でまとめています。
どちらも、編集者が苦しみながらまとめています。
だから、要約とされる物は必要な部分を削られているわけです。
第一章 ダイジェストの語源と少々汚い話
ダイジェストという横文字を知っていますか?
要約とかまとめと言う意味です。カジュアルに使われているので広まっています。
では、ダイジェストの元の意味は知っていますか?
親が子供のために食事を口で食べやすいように柔らかくして与えるって意味です。
ちょっと想像すると汚い感じがします。嫌じゃないですか?
要約もそのように考えて下さい。
口移しと言うのは極端ですが、皆さんの食事も食べやすいようにミキサーされたらどうですか?
喜びますか? 嫌だと感じます。
話を情報に戻して、要約を好むのは情報が誰かによってミキサーされているということです。
第二章 要約より少ない情報を味わう
ニュースで「ファスト映画」が流行っていると聞きました。
映画を10分程度の長さに要約している動画です。
これを見ると映画を理解したつもりになるとのことです。
流行の映画もファスト映画でチェックすれば時間短縮になるわけです。
では、なぜ簡単なまとめを必要とするのか?
それは、手軽に物知りになりたいからです。
もっと極端な言い方をすると、手軽にオタクになりたいわけです。
映画、アニメ、漫画などサブカルチャーを1から理解するのは厳しいから
要約した情報で知識を得るというわけです。
これって、意味があるのだろうかと思います。
練習せずにスポーツで勝ちたいという考えです。
ビデオゲームだとチートで勝つと言う話です。
正直、時短のつもりで行っているはずが、ゴミ情報や経験を集めているということです。
ゴミ屋敷は物を集めた結果ですが、それと同じように無駄な経験や情報を集めているわけです。
こんな事をするくらいなら、本当に好きだと思ったことだけに集中すれば良いと考えます。
ファスト映画を120本見るくらいなら、映画一本を10回ローテーションして下さい。
小説や漫画の要約を見るくらいなら、一冊の本編を10回読んで下さい。
こちらのほうが同じ時間でより有意義な情報を得ることが出来ます。
そして、誰も同じものを10回もローテーションしていないので
その作品に関してはオタクと言えるくらいの知識はついているはずです。
しかも、浅はかな知識だと突っ込まれることもありません。
第三章 知らないことは世間知らずだと思わない
流行のスイーツや食事、遊びやテレビ番組を知らないとします。
この場合に、自分は情報感度が低いと決して思わないで下さい。
反対に世の中の大量の情報に惑わされていないと安心して下さい。
安心できないのであれば10年前の流行は今はどうか考えて下さい。
あなた自身も覚えていないし、周りも知らないというと考えます。
当時は流行だと熱くなっていたことですら、忘れているわけです。
忘れるのだったら最初から知らない方が良いわけです。
そして、その時間を厳選した作品に集中すれば良いわけです。
知らないことは世間知らずという勘違いは止めて下さい。
最後に
インスタント食品や加工食品は通常の食品より体に悪いと認識されています。
それと同じように情報も、要約など誰かに加工されたものは悪いと考えて下さい。
幸い、食品とは違い、未加工の情報は手に入れやすいです。
ネットでも未加工の情報がありますので情報の入手には苦労しないと考えます。
それでも、加工された情報を手に入れるのは、要約された浅い情報の方が心地よいからです。
理由は、世間が与える脳への報酬と労力の比が、浅い情報のほうが大きいからです。
色々なことを広く薄く知っていると周りから凄いと言われます。色々知っているねと言われます。
一方で、何か一つのことを極める場合は、周りから理解されません。
そう、苦しい割に脳への報酬が低いわけです。これが問題です。
この誤った報酬に惑わされない方法は、周りの評価を無視することです。
自分がやりたいから、好きだからやっていると言う考えであれば
要約された情報など自然と無視できます。
その本が好きなら全てを自分で読みたいわけです。
このように集中すれば、不要なものを相手しなくなるので無駄がなくなり貯金できます。