昔からカタカナ語と言うか横文字を使うとなんとなく意味が通じ理解できるって風潮は無いでしょうか? 「品質」と言うと具体的な指針が必要だが、「クオリティ」というと漠然と言える。ビジネスの世界では「能力」というより「ケイパビリティ」と言ったり、最近では「存在意義」のことを「パーパス」って言ったりします。
カタカナ語は雰囲気で使える
そう、カタカナ語は雰囲気でつかえてしまいます。と言っても欠陥とかという意味ではなく単に英語の仕様だったりします。英語って「ハイコンテキスト」と呼ばれており、非常に文脈に依存する言語です。だから、その言葉自体に明確な定義がなく、前後の関係で意味が変わります。
What do you do? って覚えているでしょうか? 意味は? と聞かれると非常に苦しい言葉です。 誤解を恐れずに訳すと「今何やってますか?」です。 現在のあなたの習慣を聞いているわけです。 余談だが What are you doing? ではありません。こちらは、今現在何をやっているかを聞いている意味です。まあ、テニスやゴルフをやっている人に向かって発したら、近寄りたくない人認定されるから注意です。(ただ、電話越しなら許されるか?)
話を What do you do? に戻すと、この言葉って職業や就学の状態を聞いている言葉です。 もちろん、話の流れによっては聞いている対象が変化します。 明らかに研究職とわかる人に対しては研究対象を聞いている質問になります。
話の深みはない
先程の What do you do? に関しては初対面や久しぶりに会った人の導入の話としてはよいですが、非常に表面的な質問でもあります。
そのため、ある程度話の方向性が決まったら突っ込んだ話をするべきです。 話を始めてから時間が立ったのに What do you do? 的な話を続けたら当然相手は嫌がります。 話を止めるか、もっと突っ込んだ話をするかどちらかです。
そのような理由で「リスペクト」も非常に薄い言葉です。本当の尊敬の念にも使えますが、ちょっと凄いという意味でも使えます。 更に、全く凄くないのだが掛ける言葉がないときに「リスペクト」という言葉が使えます。
リスペクトを尊敬にしてみる
では、今からリスペクトという言葉を「尊敬」に変えてみてください。 というと今まで乱発していたリスペクトと同じように尊敬と言えなくなると考えます。
そう、尊敬だと非常に具体的すぎるので使いにくくなるわけです。 そういう意味でリスペクトというカタカナ語は非常に軽い言葉だということが理解できたのではと思います。